場面に合わせたドリンクの選びかた

 下記の選びかたはすべての方にそのまま当てはまるとは限りません。

 お腹にたまりやすいか、飲みやすいかは個人差がありますので、大事な試合の時ではなく、

   あらかじめ試しておくことをおすすめします。

 

運動をしていない時、2時間以内で汗をほとんどかかない運動をする時

→ミネラルウォーター、麦茶などのお茶

ジュースやスポーツドリンクを常に飲んでいると、高血糖や肥満の一因になることもあります。

甘い味がついていたほうが飲みやすい場合は、

スポーツドリンクの中でも0kcalの商品を選ぶとよいでしょう。

 

☆運動前

  十分な食事が摂れない時や長時間の競技

100%果汁ジュース、エネルギーが摂れるスポーツドリンク

       運動間の時間があまりなくエネルギー補給がままならない場合は、

固形の物を口にするよりもゼリーやドリンクの方が消化しやすく、

次の運動を開始するときの妨げになりにくいです。

       スポーツドリンクの中でも「マルトデキストリン」という糖類が入っているものは、

                     比較的エネルギー量が多いのにお腹にたまりにくいため、おすすめです。

市販ではボトル製品よりもジェル状のものを水に溶かすタイプが多く、

一般的なスポーツドリンクに比べ、約3倍以上のエネルギー量が摂れます。

  寒い時 →温かいレモネード、お湯で作ったスポーツドリンクなど

       これはコンビニのホットドリンクコーナーでも売られている製品が手軽です。

       または粉状のものをお湯で溶いてもよいでしょう。

       ただし、冷たいドリンクよりもお腹にたまりやすいので、運動する直前よりも

1時間ほど前に飲んだ方が無難です。

  それ以外→ミネラルウォーター、麦茶、スポーツドリンク

       水分補給を重視したほうがよいので、飲みやすいものを最優先に選びましょう。

       暑い時は水道水よりもミネラルが含まれる製品がおすすめです。

       運動前の食事をしっかりと摂れていれば、塩分が多いものでなくても構いません。

☆運動中

→スポーツドリンク

ポイント①自分が飲みやすいもの

   ②おなかに溜まりやすいものは×

             糖が少し含まれる(2~8%)と水分の吸収がしやすくなります。

      商品の目安は“浸透圧”。「ハイポトニック(低浸透圧)」

                 「アイソトニック(等浸透圧)」と表示されているものはおなかに溜まりにくいです。

×0kcalのもの…消化・吸収しにくい甘味料が使用されており、

飲みすぎるとおなかがゆるくなる可能性があります。

        ×ナトリウム(塩分)が38/100ml以下のもの

       水分の吸収をよくするには0.10.2%の塩分が含まれるとよいとされています。

       スポーツドリンクを薄める場合や麦茶など塩分がほとんど含まれないものを

飲む場合は、ひとつまみの塩を入れましょう。


☆運動後

→果糖よりも砂糖・ブドウ糖を含むスポーツドリンク、100%果汁ジュース

商品の裏面に表示されている原材料名は多く含まれる順に名前が記されています。

     ある研究結果によると、運動して減少した筋肉中にためている糖質(グリコーゲン)は、

     果糖よりも砂糖、さらにブドウ糖を摂った方が回復しやすいということです。

     回復が早ければ疲れが残りにくく、けがの予防にもよいので表示を見て選びましょう。

 

     *参考文献「新版コンディショニングのためのスポーツ栄養学」市村出版